JFEスチールのやばい噂の真相。赤字連続やリストラで潰れる危機も?

JFEスチールのやばい噂の真相

この記事のまとめ
  1. JFEスチールの評判がやばい理由
  2. JFEスチールの社員の声や巷の評判
  3. JFEスチールの高炉休止は事実上のリストラ?

JFEスチールを検索すると「やばい」といったキーワードを目にします。

JFEスチールに入社をしたいと思っている学生や転職を考えている人にとって何がやばいのかわからないと不安になってしまうものです。

JFEスチールはJFEホールディングスを親会社に持つ国内大手の鉄鋼メーカーであり、世界的にも名前が知られています。

JFEスチールに就職できたら将来は安心・年収も良い!・自慢できると考えがちですが、調査をしてみるとそうではない現実が見えてきました。

古代解説員

今回の記事ではJFEスチールの年収や離職者、社員のリアルな口コミを紹介し、なにがやばいのか?についての真相に迫っていきます。
これからJFEスチールへの就職を考えている人やJFEスチールが気になっている人はぜひ参考にしてください。

山田編集者

JFEスチールはどんな会社?

JFEスチール

会社名JFEスチール株式会社
社長代表取締役社長 北野嘉久
本店所在地東京都千代田区内幸町二丁目2番3号
設立2003年4月
従業員数(連結)
従業員数(単体)
45,000名(2022年3月末)
15,600名(2022年3月末)
公式サイト JFEスチール公式

川崎製鉄・NKK(日本鋼管)が統合し設立したJFEホールディングスの鉄鋼事業部門として、2003年JFEスチールが誕生しました。

国内で高炉を所有している鉄鋼会社は3社しかなく、その一社がJFEスチールです。また国内のみならず、アメリカ・東南アジア・オーストラリアなど世界に販売拠点をもっている世界規模の鉄鋼会社でもあります。

国内の拠点

・西日本製鉄所
東京ドームの約533倍、世界最大規模

・東日本製鉄所
千葉地区と京浜地区で形成されている・東京ドームの約312倍
2023年度に京浜地区の高炉は休止予定

・知多製造所

・仙台製造所

国内第二位の鉄鋼メーカー

2002年川崎製鉄とNKK(日本鋼管)が統合し2003年に設立したJFEスチールは、粗鋼生産量、売上高ともに日本製鉄につぐ国内2位の鉄鋼メーカーです。

国内のシェアは27%、従業員数は連結含め約45,000人です。

MEMO

近年では中国の粗鋼の増産や、原材料の高騰、コロナウイルスの蔓延などにより2期連続の赤字状態となっていましたが、2022年度には黒字への回復が予想されており、2023年度には大規模な構造改革も予定されています。

 JFEスチールの評判がやばいと言われる理由。上場廃止や離職率について。

JFEスチールの評判がやばい理由

冒頭でもお伝えした通り、JFEスチールを検索すると次のように「やばい」といったキーワードが表示されています。

山田編集者

googleの検索キーワード

古代解説員

この章では次の6つのやばい理由を解説していきます。
JFEスチールの評判がやばい理由
  1. JFEスチールの年収がやばい?「
  2. JFEスチールは離職率が増加している?
  3. JFEスチールは職場環境が悪い?
  4. JFEスチールの親会社が上場廃止?
  5. JFEスチールの高炉休止で事実上のリストラ?
  6. JFEスチールは赤字連続で潰れる噂?
気になるキーワードがたくさんありますね

山田編集者

JFEスチールの年収がやばい?

報酬には十分満足している。特に、ボーナスが超高額である。 昇進に関してだが、基本的に年功序列であり、大卒は課長までは昇進できる仕組みになっている。福利厚生に関しては、組合が強いためか、総合的に見ても良い方だと思われる。ただし、報酬が良い分仕事量は非常に多いと思われる。

引用  キャリコネ

報酬は高いけれどその分、業務量も多いと言う口コミです。そこで実際のJFEスチールの年収を調査しました。

JFEホールディングスの 有価証券報告書 によると、2018年度〜2020年度のJFEスチールの年収は次の通りとなっています。

年度従業員数平均年齢平均年収
2018年度15,677名38.7歳698.5万円
2019年度15,998名38.4歳691.6万円
2020年度16,089名38.3歳604.7万円

国税庁発表の2020年度における「民間給与実態統計調査結果」によると、従業員数5,000人以上の事業所における35歳〜39歳の平均年収は541.6万円となっています。この数値からみるとJFEスチールの年収は高いといえます。

平均的な年収より高いので、いい意味で「やばい」と言われているかもしれません。

山田編集者

JFEスチールは離職率が増加している?

JFEホールディングスの報告書 によると、JFEスチールの離職率は年々高まってきています。

離職率が高いと、職場や会社に何か問題があるのでは?と勘ぐってしまいます。

年度JFEスチールJFEエンジニアリングJFE商事
2014年度1.0%0.8%2.4%
2015年度1.0%1.0%2.7%
2016年度1.4%0.8%2.1%
2017年度1.35%1.36%1.8%
2018年度2.4%1.2%3.9%
2019年度2.5%1.5%2.9%
2020年度3.1%1.5%3.7%
2021年度3.5%1.8%5.2%

参考  JFEホールディングス株式会社 CSR報告書

報告書を見る限り、確かに離職率は増加傾向にありますが、決して高い数字ではありません。

夜勤と日勤の繰り返しなので、合わない人はすぐ辞めてしまう。ワークライフバランスはあまり取れてないと思いますが、これからの改善に期待ですね。

引用  enライトハウス

鉄鋼関係は中国の過剰生産など原因でかなり先行き不透明。ボーナスも年間で2ヶ月出るか出ないか。 さらに現場によるが、人間関係は劣悪で特に中途入社の人間に対しては風当たりが強い。また、環境も上工程にいくにつれ悪く、更に交代勤務で長く勤めることは難しいと思ったのが退職理由です

引用  キャリコネ

社員の口コミでは、「激務」「先行きが見えない」といった理由で退職してしまう人が多いといった内容がありました。

さらに拍車をかけたのが、後ほど紹介する2023年度に予定されている「高炉の廃止」です。このことにより、数千人規模の社員が転勤か退職せざるを得なくなる可能性が高くなっています。

今後の動向次第では離職率が高まってしまうかもしれません。

 JFEスチールは職場環境が悪い?

JFEスチールは職場環境が悪いという口コミが多くありました。特に工場という性質上「現場の汚れがひどい」という意見が目立ちます。

工場内は、鉄粉が舞っているため自動車などがすぐに傷んでしまうとのことです。

オペレーターはシフト制で土日に休みをとれば人によっては嫌みを言われたりして休みにくい。 家族を優先される方には向いていない

引用  キャリコネ

勤務地が工場内という事もあり、粉塵環境がかなりひどい。車で通勤することになるが部署によっては1週間で粉塵まみれになることから定期的な洗車が必要になる。

引用  enライトハウス

基本的には汚いと思う。場内は鉄粉が待っていたりするので、机の上とかが直ぐに汚れる。また現場も比較的油っぽかったり、古びた箇所が多いため、危なかったりする。

引用  enライトハウス

自動車が傷んでしまうという意見が多くありましたが、健康への被害も気になります。健康への被害は一般的に次のような形となって表れます。

鉄粉による健康への被害
  • 粉塵を吸い込んでも咳、くしゃみ、痰として体外へ排出してくれる
  • 体内で処理しきれないと、呼吸器に影響がでる
  • 粉塵粒子が大きければ、粉塵は鼻や喉にとどまったり、小さい粒子は肺胞まで達してしまったりする

JFEスチールの場合、コークス炉や原料ヤード、近隣道路に対して「粉塵対策」を行っています。とは言え100%健康に被害がないとは言い切れないので、健康に対する不安は拭えません。

JFEスチールにおける粉塵対策は次のとおりです。

・コークス炉の粉塵対策

コークスとは、石炭を蒸し焼きにして抽出した燃料のことです。コークス炉は、コークスを製造する設備の名称です。
JFEスチールでは、コークス炉の設備を更新したり、一部のコークスを停止したりして粉塵の飛散を少なくしています。

・原料ヤード対策

原料ヤードとは、原材料である粉状鉱石をストックしている場所です。原料ヤードに対して表面を固くする固化剤を散布したり、水を撒くことで湿度を維持したりといった対策を行っています。

・近隣道路に対して対策

近隣道路に対しては、原料ヤードと同様に水を撒くことで粉塵が起きにくいような対策を行っています。

JFEスチールの親会社が上場廃止?

JFEグループでは次に記載する「上場」の廃止が行われました。

JFEスチールの親会社の上場廃止

・2012年 JFE商事株式会社の上場廃止
昨今の状況を考慮し、JFEホールディングスの子会社へ

・2021年 JFEホールディングス名古屋証券取引所での上場廃止
重複上場のメリットがないため、東京証券取引所のみに変更

JFEホールディングスの上場廃止と聞くとインパクトは大きいですが、単純に重複上場を解消するだけのものであり気にするようなことはありませんでした。

山田編集者

JFEスチール 高炉休止で事実上のリストラ?

2020年2月 JFEスチールは、「2023年度に川崎市にある高炉1基を休止する」ことを発表しました。この高炉の生産能力は400万トン、従業員約3200人(協力会社含む)の雇用に影響する規模となっています。

背景となったのは次の点です。

高炉休止の背景
  • 粗鋼は中国が増産中
  • 世界規模での鋼材市場の低迷が起きている
  • コロナウイルスにより需要の減少
  • JFEスチールの粗鋼生産は固定費が利益を圧迫している
  • 稼ぎ頭は西日本サイド
  • 原材料の高騰
  • 親会社JFEホールディングスは、2020年度1900億円の赤字

こうした中、JFEスチールの粗鋼は過剰生産という判断もあり東日本にある京浜地区の高炉を休止するという事態になりました。

休止とは言え、事実上の廃止になります。

高炉を休止にすることにより、JFEスチールでは年間600億円の収益の改善を見込んでいます。

MEMO

収益が改善するとは言え、京浜地区で働いている従業員の雇用について今後どうなるか注目が集まっています。

高炉の休止がもたらす影

高炉を休止することで、なぜ数千人規模の従業員の雇用にまで発展してしまうのでしょうか。

山田編集者

古代解説員

そもそも高炉とは巨大な設備を中心に稼働されています。高さは100mほどあり、建設費に1兆円近い費用が必要となる場合もあります。

高炉の建設費は高いものとなりますが、大量に安く鉄の生産が可能となるメリットもあります。さらに巨大な施設により、付帯する設備の稼働に多くの人や住まい、食事や買い物ができる施設も必要となってきます。

高炉がある地域は、ひとつの街のようなイメージなのです。

そのため大きな高炉の休止には、たくさんの人の生活に影響を与えてしまうリスクがあります。

JFEスチールは赤字連続で潰れる噂?

高炉休止について解説しまたが、高炉休止の発端は JFEスチールの2期連続での赤字でした。しかし2022年度に入ると、赤字も解消し黒字へと転換しています。

次の理由により、JFEスチールは黒字に転換できました。

JFEスチールが黒字に転換できた理由
  • コロナが落ち着いてきた
  • 鋼材需要が回復
  • 販売価格の値上げ
  • 固定費の削減

固定を削減していたJFEスチールは、生産力こそ低くなってしまったが日本製鉄につぐ838億円の最終利益になったのです。

赤字続き、高炉の休止などの話がもちあがった時は、経営がやばいのではないか?といった声も目にしましたが、今は倒産の話はありません。

山田編集者

リストラ?社員の声や巷の評判は?

社員の声や巷の評判もやばい?

つづいてJFEスチールの社員のリアルな声や巷の評判を紹介します。目立った意見は「仕事量が多い」という内容です。

今回とりあげた内容は次の4つです。

古代解説員

高炉を扱うJFEスチールでは、安全第一と鉄鋼の生産力アップといった命題が社員に大きな負担を与えている様子が見え隠れしています。
JFEスチールの社員の評判・口コミ
  • 夜中でも対応
  • 残業時間は45時間まで
  • とにかく忙しい
  • 高炉休止でリストラ

夜中でも対応

残業は多いです。生産が優先であるので、夜中の呼び出しや立ち合いも多く、体力に自信がある体育会系の方でないとしんどいと思います。基本的に社員の健康は重視せず、使い潰す企業と思って下さい。その厳しい環境で生き残れたものだけが有能と見なされます。ただし、これは製造現場の環境であって、本社や事務系や研究所はまた違った環境だと思います。最近は利益も上がっていないために給料も悪く、働くモチベーションも上がらない状況です。

引用  カンパニー通信

実際に他の社員からも次のような声があがっています。

福利厚生や給料は良いが、3交替に慣れないとかなりキツい。また、組織内の人間関係によって働き方もかなり変わる。。

引用  indeed

24時間稼働の現場では、夜勤対応もありますしリモート対応もできないような状態です。工場での現場仕事を担当している方からはネガティブな意見が多くありました。

残業時間は45時間まで

残業時間は月45時間までと36協定で決まっていますので、本当は60時間していても勤怠ログシステムの「控除」機能で15時間分なかったことにします。それを部門長も容認しています。長時間残業をさせられて、入社2年目にして精神的に病んでしまった同僚もいました。昔の人間が多く、口だけでは働き方改革などと言っていますが、中身は根性主義の昭和企業です。

引用  カンパニー通信

労働基準法によって月の労働時間は決まっています。2020年より月45時間・年間360時間の上限が大企業のみならず中小企業にも適用されました。

しかしJFEスチールでは45時間を超えても、勤怠上は45時間までしか働いていないという「控除機能」のため超過残業はなかったことにされてしまうとのこと。

事実だとしたら、かなりやばい状態が蔓延しているかもしれません。

とにかく忙しい

製造部に配属されると、24時間365日稼働の工場の面倒を見ることになるので、 現場のトラブル発生時には、電話が絶えずかかってきたり、時には夜勤・休日出勤の必要も発生し、 プライベートがかなり浸食される上に、有休取得のタイミングもかなり限定される。 特にラインの責任者の立場になると、その度合いがより強くなるため、家族含めてなかなかの覚悟が必要。 どの会社でも共通のことかもしれないが、仕事をこなせばこなすほど仕事ができる人とみなされて、 案件数が膨大に膨らんでいくことも個人の時間を奪っている理由の一つかも知れない。

引用:openwork

「生産優先」のため、プライベートが侵食されるといった悲鳴が聞こえてきます。

高炉休止でリストラ?

Twitterにもあるように、「高炉の休止」はリストラではありません。しかし単身赴任を余儀なくされてしまったり、関連会社の場合は一時的にせよ派遣先がなくなってしまったりするので、インパクトが計り知れません。

まとめ

JFEスチールのやばい噂について解説しました。JFEスチールは、国内第二位の鉄鋼メーカーであり、世界規模の鉄鋼メーカーでもあります。

そのため、巷のやばい噂も沢山ありました。

JFEスチールのやばい噂
  • 離職率が増加でやばい
  • 職場環境が悪くてやばい
  • 高炉休止で事実上のリストラ?
  • 赤字連続で潰れる噂?

中でも気になるのは、高炉休止です。高炉休止はJFEスチールにとってリストラクチャリングでありJFEスチールの大きな転換期と言えます。

そのため2023年度に予定されている高炉の休止とJFEスチールの動向に注目が集まります。

高炉を使用した鋼材生産は「高品質」で「大量生産」できる点が大きなメリットになっています。しかし排出されるCo2も多く、排出量の30%超が製鉄業が原因となっているのも事実です。

打開策としては、高炉ではなく電炉を用いる方法です。しかし電炉では高品質な鋼材の生産は難しいとされています。

古代解説員

JFEスチールが高炉から電炉へシフトできたら、いくつもあった「やばい噂」もなくなることでしょう。