大成建設はやばい？不祥事が起きたブラック企業？口コミ評判を調査！

大成建設はスーパーゼネコンのうちの1社で、1936年に設立された歴史の長い企業です。

そんな大成建設ですが、Google検索では「大成建設　やばい」「大成建設　不祥事」「大成建設　ブラック」などのネガティブな関連キーワードがヒットします。

出典：Google検索「大成建設」

そこで本記事では、「大成建設は本当にやばい会社なのか？」という疑問を徹底調査。年収や働く環境、口コミ・評判から会社の実態を詳しく解説します。

大成建設はどんな会社？

CMで会社名は知っているものの、大成建設が工務店なのか、ハウスメーカーなのか、ゼネコンなのか分からないという方は多いのではないでしょうか。

大成建設は、 1873年（明治6年）創業の歴史ある建設業者です。本店は新宿にあり、国内に15支店、42の営業所を構えています。また、台北やシンガポールなどのアジアに加え、北アフリカやドーハなど幅広い国々にも拠点があり、国内外で様々な事業を請け負っている会社です。

大成建設はスーパーゼネコンのうちの1社

大成建設は「スーパーゼネコン」と呼ばれる大手5社のうちの1社です。スーパーゼネコンの定義は定められていませんが、多くの場合は全国100社以上のゼネコンのうち売上高上位5位の会社を示します。大成建設は、全国のゼネコンのうち売上高第4位です。

【2021年度　ゼネコン単独売上高ランキング】

※参照： アーキブック

大成建設は、市街地開発やテーマパークの開発、オフィスやデータセンター、工場の建築、歴史的建造物の保存再生など様々な事業の実績があります。特に都市再開発部では、全国約1,000地区の市街地再開発事業のうち、約200地区に携わっています。

また、海外においては、マレーシアのクアラルンプール国際空港やカタールのハマド国際空港旅客ターミナルコンプレックスの開発、トンネルや発電所、橋などのインフラ開発の実績が豊富です。

大成建設がやばいと言われる理由。働く社員の環境を解説

社会に影響のある大きな仕事ができて、平均年収も高い大成建設。就職活動や転職活動などの採用の場では多くの志願者が集まる会社でもあります。

一方で、実際に大成建設で働いている社員や元社員からは「社員や現場からのパワハラがある」「残業時間が長く給料に見合わない」などの理由から、やばい会社と言われているという事実も。

ここからは、大成建設がやばいと言われる理由を解説します。

上司や同僚からのパワハラがある

ゼネコン業界では世間と比べてパワハラが常態化していると言われています。これは、業界全体的に体育会気質であることが原因のひとつです。

口コミのなかには「長時間社員の前で説教をされた」「課長クラスの社員が過去のパワハラを美談として話していた」などの評判も見受けられました。

そもそもパワハラとは、自らの権力や組織内の優位性を利用して、業務上必要な範囲を超えた嫌がらせをすることです。人格を否定したり、暴言を吐いたり暴力をふるったりするのはもちろんのこと、無視をしたり過度な仕事を振ったりするのもパワハラに当たります。

ゼネコンは年功序列の業界なので、年配の社員も多くいます。また、仕事量に対して社員が少なく、ピリピリしている雰囲気があるため、パワハラが今でも横行しているのがやばいと言われる理由です。

施工現場の職人との人間関係がつらい

ゼネコンである大成建設に就職すると、多くの場合は施工管理として現場に行くことになります。体力、責任、環境いずれも大変な施工管理の仕事ですが、なかでもやばいと言われるのが人間関係です。

新人のうちは自分よりも経験値も年齢も上のベテラン職人を相手に指示を出していかなくてはいけません。職人には口調が厳しい人やパワハラ気質の人もおり、信頼関係を築くまでは苦労することも多くあります。

残業時間が長い

大成建設をはじめとするゼネコンは残業時間が非常に長いことで知られています。特に施工管理は長時間労働が常態化しています。

これは、短工期の発注によって工程に無理が生じていたり、社員や現場職人の人数が足りなかったりすることが原因です。

また、口コミを見ると非常に多いのが、サービス残業の存在です。近年労働時間に対して管理が厳しくなっています。本当の残業時間で報告をしてしまうと決められた上限時間を超えてしまうため、少ない時間で報告しているケースが多くあるようです。

参照： 日本建設産業職員労働組合協議会

休日出勤が多い

大成建設をはじめとするゼネコンは、施工管理になると世の中のカレンダー通りの休日を取ることはできません。

日本建設産業職員労働組合協議会によると、2021年11月の休日は10日ありましたが、実際に休日取得をできたのは内勤で9.6日、外勤は8.0日でした。つまり、外勤だと月2日ほど休日出勤をしているということです。

休日が少なくなると、体力が削られるだけでなく、生活の充実度や家族の満足度も下がります。そのため、カレンダー通りに休める会社に転職を希望する社員が毎年多くいます。

長期休みが取れない

施工管理として働く場合、担当するプロジェクトによってどのように休みが取れるかは異なります。短工期のプロジェクトや人手不足の現場であれば長期休みが取得できないことも多いようです。

プロジェクトが完了した後や作業所異動時には「節目休暇」としてまとまった休みを取ることもできますが、多くのプロジェクトは長期間に及ぶので、労働環境は過酷です。

大成建設で不祥事？施工不良？

2023年3月16日に、大成建設が北海道札幌市中央区で施工中の複合高層ビル「（仮称）札幌北1西5計画」で鉄骨等の精度不良が発覚しました。

発端は発注者であるNTT都市開発の担当者が1月5日に現場を巡回している中、鉄骨柱のボルト穴がずれているのを発見したことでした。

大成建設の現場事務所に指摘したところ、1月11日に大成建設の現場事務所は計測値などのデータを改ざんし、虚偽の報告を工事監理者である久米設計に提出しましたが、大成建設札幌支店の品質管理部門が鉄骨の全数調査を実施することとなり、実測値と報告書に食い違いがあることが判明しました。

【（仮称）札幌北1西5計画　完成イメージCG】

引用：（仮称）札幌北1西5計画公式サイト

「（仮称）札幌北1西5計画」は地上26階、地下2階建ての複合ビルで、ホテルやオフィス、商業施設が入居する予定となっており、2024年2月に竣工予定だったが、この不祥事により、地上部分の鉄骨を解体し建て直すことが決定、竣工予定も2026年6月末まで延期となりました。

この一連の事件の責任をとり、大成建設の取締役と常務執行役員の2名について引責辞任することが決まりました。

参考：東洋経済オンライン、日経XTECH

スーパーゼネコンはやばい？大成建設の年収をゼネコン5社と比較し検証

一般的に、ゼネコンは年収が高いと言われています。大手ゼネコン5社と比較しながら大成建設の年収を見てみましょう。

【2021年度　ゼネコン平均年収ランキング】

※参照： セカコンプラス

大成建設の2021年度の平均年収は964万円でした。大手ゼネコン5社と比較すると、鹿島建設や大林組などが年収1,000万円を超える中で、最も年収が低い結果となりました。

ただし、全上場企業の平均年収は600万円前後のため、大成建設を含むゼネコンはいずれも相場より高めの年収であることが分かります。

大成建設はクズ？悪い口コミ・評判

残業時間が長く、見合った給料ではない

実際業務に関してやりがいや面白さを感じる事はできる。しかし労働時間に見合った賃金は支払われない。額面は高いがそれは残業代で稼ぐだけであり、決して基本給が高いわけでもない。

また、残業代も昨今の風潮のおかげで申請できなくなり、結局はサービス残業が増えていくのみ。

引用： オープンワークス

悪い口コミで多く見られたのが、「激務」「残業時間が長い」「休みが取れない」という評判でした。こちらは仕事自体はやりがいがあるものの、労働時間が長すぎるという口コミです。年収は高い一方で、それは残業代で稼いでいるので基本給は高いと感じないとのことです。

また、近年は労働時間が厳しくなっているため、正確に申請できずサービス残業が増えています。なかには100時間にもおよぶ残業時間が常態化しているという口コミもありました。

激務でパワハラも存在する

相変わらず新海誠にCM造ってもらってるのね大成建設、だまされちゃうんだろうな、このパワハラ当たり前の会社に…。
笑⛑ pic.twitter.com/WLXy1zuKLa

— ネイト@貯金邁進🐥 (@neito1972) November 3, 2018

貧乏自治体の地方公務員をしている兄、東京出張の際に大成建設に勤める同級生と夕食に。年収は俺の倍貰ってそうやけど、俺の３倍は働いてると思う、と。よくそんな忙しい人と夕食できたね？と聞くと家に帰ってから仕事すると言ってたと。死んじゃうよ。。。

— yukichi (@susiyukichi) June 17, 2016

こちらはパワハラに関する口コミです。大成建設では一人ひとりが主体的に自分のキャリアを切り開けるように支援する教育体制を用意していると言っていますが、現場では指導をされずに仕事を任されることもあるようです。

特に、人材が豊富な都市部の支店とは異なり、地方の支店は独学をするしかないということもあります。

若手に重要な仕事が回らずキャリアを積めない

当時は、団塊の世代が多すぎた
待遇、福利厚生等、非常に恵まれていた。しかし、年齢構成がアンバランスで、若い人たちの負担は大きかったと思う。

引用：indeed

若手の頃は作業所長となるまでにはまだまだ長い道のりで、大きな現場の一つの歯車である。

引用：enライトハウス

キャリアの成長はそこまで感じられません。あくまでも大企業の歯車です働き買い:給与がいいのが救いです。

引用：enライトハウス

ゼネコン業界は年功序列の傾向があるため、年配のベテラン社員が仕事を抱えてこみ、若手に重要な仕事が回ってこないこともあるようです。人材不足の結果、ベテラン社員や外注に任せるようになると、若手は経験を積めずキャリアを築いていけません。早い段階からキャリアを積みたい人にとっては、やりがいがないと感じることもあるようです。

板挟みやパワハラがあるからメンタルが強くなければいけない

年収格差は広がりつつある。

最近の動向としては、
キーエンス・博報堂・電通
大成建設・清水建設・鹿島建設
などは

25歳～30歳で年収
800-1000万以上いきます。

一方で、サービス（食、アパレル、美容、福祉等）は30歳でも年収200万以下もいます。

すごい格差です。

資源をどこで活かすかです。

— こんにい＠サラリーマン起業1stステップ 専門家 (@konnii_1st) May 18, 2020

ゼネコン業界は、施工管理になると現場の職人と会社の上司、さらには役所や民間企業の板挟みになることが往々にしてあります。特に経験が浅い新人のうちは、自分よりも年齢も経験が上の人たちの圧力にすり減るような思いをすることもあるでしょう。そのため、体力だけでなくメンタルも強くないと続けられない業界ともいえます。

サービス残業が多い

大成建設にいた時は残業時間を越えて仕事をするなとは言われたけど、暗にサビ残しろというメッセージはもらってた・・・
４５時間の残業請求でその他サビ残１００時間以上
逆に今はホワイトな環境過ぎて戸惑っている大林組

北広島のボールパークの現場は大変らしいけどね

— しばけん (@rugei_s1) November 22, 2021

こちらは、実際に大成建設で働いていた人からの口コミです。残業時間の上限は定められていたものの、実際にはサービス残業をしなければいけなかったようです。申請は月45時間で、実際にはさらに100時間以上のサービス残業をしていたとのことで、収入に見合っていないと感じる社員も多くいます。

大成建設はホワイト企業？良い口コミ・評判を紹介

ここまでは、大成建設の会社概要ややばい会社と言われる理由について解説しました。

やりがいがあり、キャリアの選択肢も広い会社

地図に残る仕事という意味では、大変働きがいがあるように思えるが、実際には竣工まで数年規模でかかるため、日々の変化が少なくルーティンワークに陥りやすい。

しかし、そうした中でも粘り強く、本当に建物が好きな人には大変向いていると感じる。

また、事務社員は現場だけでなく広報や経営企画部など様々な部署に裾野が広がっているというのも大きな魅力。

引用： オープンワークス

大成建設は「地図に残る仕事。」というキャッチコピーの通り、社会に影響を与える大きな仕事を数多く請け負っています。なかでも空港やトンネル、橋などのインフラの開発はその国の生活を変える重要な事業です。そのため、大きな仕事をしたい・建築が好きという人にとってはやりがいがある会社だと言えます。

また、大成建設での職種は建築や土木だけではありません。事務職で採用された場合も、経理や広報、経営企画、営業など様々な部署があるためきちんとキャリアを積むことができます。

時短制度があるので子どもがいても働ける

時短制度があり、通常8：45から17：30の勤務時間を短縮できます。もちろん給料はその分下がります。またフレックス制度を導入している部署があり、10：30から15：30もコアタイムに出社していればOKで柔軟に勤務時間をコントロールできるのは利点です。

引用： オープンワークス

口コミの中には、子育てをしながら働く女性からの評判もありました。大成建設には時短制度があり、給料は下がるものの勤務時間を短縮することができます。また、部署によってはフレックス制度を導入しており、自分や家族の予定に合わせてフレキシブルな働き方ができるそうです。

参照： 大成建設ホームページ

風通しが良く上に意見が通りやすい

残業が多く、仕事内容はきついことが多いが
風通しが良く、周りの方々の人柄がとても良い。
何年働いても学ぶことが多く、
いつも新しい知識を手に入れることが出来る。

引用：Indeed

複数見られたのが「風通しが良い」という口コミです。年配の社員が多くいる会社ですが、若手でも仕事をしっかりと与えてもらえて、成長する機会は多いようです。若手の意見を聞く風潮もあり、チャレンジする経験を積むことができます。

年収が高い

年収格差は広がりつつある。

最近の動向としては、
キーエンス・博報堂・電通
大成建設・清水建設・鹿島建設
などは

25歳～30歳で年収
800-1000万以上いきます。

一方で、サービス（食、アパレル、美容、福祉等）は30歳でも年収200万以下もいます。

すごい格差です。

資源をどこで活かすかです。

— こんにい＠サラリーマン起業1stステップ 専門家 (@konnii_1st) May 18, 2020

ゼネコンは激務な業界です。残業時間が長く、カレンダー通りの休みは取れず、体力勝負のシチュエーションも多くあります。しかし、大成建設は年収が高いので、忙しくても頑張れるという声も多いようです。

平均年収は900万円後半ですが、25～30歳の若手社員でも800～1,000万円という高い年収を得ることができます。これは、上場企業の中でもトップクラスに高い年収です。また、年功序列の傾向があるため、着実にキャリアを積んでいけばさらなる年収アップもできます。

スーパーゼネコン大成建設の福利厚生を同業他社と比較・検証！

ここまで大成建設がやばいと言われる理由を口コミ・評判から検証していきました。

しかし、口コミや評判は主観で人それぞれ意見が異なるため、時には悪い部分だけがクローズアップされることもあるでしょう。

そこで具体的な数値で同業他社と比較し、なぜ大成建設のやばい評判が出るのかを検証していきます。

引用元：大成建設 2022年3月期 有価証券報告書、OpenWork大成建設株式会社、マイナビ2024大成建設（株）、鹿島建設 2022年3月期有価証券報告書、OpenWork鹿島建設株式会社、OpenWork株式会社竹中工務店、マイナビ2024 鹿島建設（株）、竹中工務店 第85期有価証券報告書、

他の競合他社と比べると、他の年収は低いと言わざるを得ませんが、他の業種から比較すると高いと言えるでしょう。

しかしその分、平均の残業時間が他の企業と比べ一番長いのが特徴で、仮に毎月64時間以上の残業が発生する場合は従業員と企業双方にリスクが生じてしまうでしょう。

まとめ

スーパーゼネコン5社のうちの1社である大成建設は、「地図に残る仕事。」というキャッチコピーの通り、都市開発や大規模建築など社会に大きな影響を与える事業を展開する会社です。

上場企業の中では年収も高い一方で、パワハラが横行していたり、サービス残業が多すぎたりと厳しい労働環境であることも事実です。大成建設がやばいブラック企業だと言われるのはこの労働環境にあります。

大成建設に就職、転職をする場合は、内定をもらう前に会社の体質や働く環境が自分に合っているかをよく考えることが大切です。