中古マンションの値引き交渉を成功させる5つのポイント

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中古マンションには定価がないので、価格は売主と買主の交渉で決まります。せっかく中古マンションを買うなら少しでも安く買いたいですよね。とはいえ初めて交渉される方はどのようにすれば成功するのか分からないと思います。そんなあなたに向けて、この記事では中古マンションの値引きを成功させる5つのポイントを紹介します。この5つのポイントを知っているか否かで値引き交渉が成功する可能性は大きく変わります。もしマンション投資を成功させたいのであれば、本文を参考にして中古マンションの値引き交渉を実践しましょう!

値引き交渉のために知っておくべきこと

値引き交渉に臨むにあたり、最低限把握しておくべき項目を下記に挙げます。

繁忙期は値引き交渉しづらい

社会人の人事異動や学生の入学・進学時期にあたる春や秋は、中古マンションを購入したい人が増えます。そのため、値引き交渉が困難になる可能性があります。逆に人事異動や入学・進学がない夏や冬は、中古マンションを購入したい人が減ります。そのため、夏か冬だと値引き交渉ができる可能性は高くなります。

 

不動産会社の買取価格の相場を把握しておく

価格相場を把握できれば、売主が価格相場にどれだけ上乗せしているか否かを把握することができます。そこから値引き額の限界価格を割り出すことができます。

土地総合情報システム

国土交通省が管理するWEBサイトです。不動産の取引価格、地価公示・都道府県地価調査の価格を検索して見ることが可能です。

土地総合情報システム「不動産の取引価格情報提供制度」 国土交通省

REINS

国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営管理している不動産流通標準情報システムです。全国指定流通機構連絡協議会が保有する物件価格(成約価格)の取引情報を検索して見ることが可能です。

REINS Market Information 不動産流通機構

 

中古マンションの価格は値引き前提

中古マンションの売主は少しでも高く売却したいし、買主は少しでも安く購入したいと考えているので、売主と買主のせめぎあいで売買価格は決まります。そのため売主は当初、買主の値引き交渉を想定して、相場よりも若干高めにマンションの売却価格を設定します。なので買主は提示された価格通りに買うのではなく、中古マンションの相場、時期、売主の売却理由などを把握して値引き交渉に臨む必要があります。

  

値引き交渉を有利に進めるためにやっておくべきこと

下記項目の内容確認や事前準備ができると、値引き交渉を有利に進めることができます。

賃貸募集を確認

売り主が販売すると同時に賃貸募集も出している場合は値引き交渉は期待できません。なぜなら「安く売るぐらいなら家賃収入を得よう」と思っている可能性が高いからです。売りに出されている物件が空室であれば、賃貸募集の情報は確認しましょう。

 

内見して確認

入居者がいなければ、劣化や損傷個所を見つけるために住戸内を見学しましょう。各部屋の天井・壁・床材の傷み具合や設備・器具の傷み具合を確認し、酷い状態であれば値引き交渉の材料になります。修繕費用やリフォーム費用の見積書まで作成して値引き交渉に臨むと、有利に進めることができます。ここでの注意点ですが、劣化・損傷個所を直接的に指摘すると売主の心証を害し、売買契約を断られる可能性があります。そのため修繕費用やリフォーム費用を提示しながら、間接的に劣化・損傷個所の指摘を行い、売主の心証を害さない配慮が必要です。

 

ローンの審査は事前に済ませておく

中古マンション購入は、金融機関によるローンの事前審査をあらかじめ済ませてから購入申し込みをすると、優先されやすくなります。その際、値引きを想定した価格で事前審査を行うのではなく、売出価格で事前審査を行うことが大切です。値引き交渉に応じられなかった場合に、事前審査のやり直しをする手間を省けるからです。また、審査に要する日数は概ね下表の通りです。

審査の種類 審査日数
事前審査 3日~1週間
本審査 1~2週間

ローンに関しては不動産投資ローンと住宅ローンの違い!安く借りられる金融機関はどこ?で詳しく解説しています。

 

値引き交渉が成功する可能性が高い中古マンションの5つのポイント

売主が下記の5つの条件のいずれかに該当する場合には、値引き交渉を有利に進めることができます。

売りに出してから3ヶ月以上経過している場合

売主が中古マンションを売却する時、3ヶ月以内に売れるだろうと考えて販売価格を設定する場合が多いです。そのため、3ヶ月を経過すると「値下げしないと売れないかな」と売主が考えるようになるので、値引き交渉を受けてもらえるようになります。

さらに9か月を超えると「中古マンションが1年以上売れ残ってイメージが悪くなる前に、値下げしても良いから売りたい」と強く考えるようになります。このタイミングを捉えることができれば、値引き交渉が成功しやすくなります。

 

売主が既に違う家に住んでいる場合

売主が新たに家を購入して退去した場合、新たな家で住宅ローンを組むことが多いです。そのため住んでいた家が売れない期間が長引くと、賃貸に出すわけでもなく空室の状態が続き経費がかかります。そうなると家を早く処分して現金化し、新たな住宅ローンに充当したい心理が働きます。その事情を把握することができれば、値引き交渉を有利に進めることができます。

 

転勤など仕事上の都合で売る場合

売主が勤務先の事情により、国内もしくは海外の転勤が決まった場合などです。今まで住んでいた家に戻る可能性が低ければ、転勤前に売却手続きを済ませたいと考えるので、値引き交渉を有利に進めることができます。

 

離婚した場合

売主が離婚する場合、早く清算したいという心理が働き、売却価格よりも売却スピードを重視するようになります。なぜなら売却して現金化することにより、売主の財産分与をやり易くするためです。売主が離婚する情報を入手できれば、値引き交渉を有利に進めることができます。

 

相続をした場合

売主が親から相続したマンションを売りに出す場合も狙い目です。相続物件の場合、物件に思い入れがなく、なるべく早く現金化したいと考えるケースがあります。また相続人が売主1人だけであったり、2〜3人程度の少人数で相続した場合、値引きの申し出を受け入れるかどうかの意見がまとまりやすいという傾向があります。

 

多少の値引きで満足したら勿体ない

売主が相場価格にどれだけ上乗せして売却価格を設定しているかにも因りますが、売主が端数部分を上乗せする場合もあります。例えば相場価格が2,000万円の場合、2,080万円で売却価格を設定する場合です。これは買主が多少の値下げを要望することを想定して、80万円の値下げを行う事前の対策です。

売主が強気で10%以上の上乗せをする場合もあります。その際は、買主も相場価格の根拠資料などを提示しながら、値引き交渉を進める必要があります。

 

マンション価格以外も値引き交渉しよう

マンション価格以外で下記項目についても値引き交渉する余地はあります。これらを積み上げていくと、案外大きな金額となり、中古マンションの購入総額を抑えることができます。

仲介手数料の値引き交渉

宅地建物取引業法で決められている仲介手数料の上限額は、成約価格×3%+6万円となります。例えば成約価格が2,000万円なら、仲介手数料の上限額は66万円となります。あくまでも上限額ですので、不動産会社との交渉次第では値引きに応じてもらえる可能性もあります。しかし場合によりけりですので、慎重に進めることが大切です。

 

ローン事務手数料

住宅ローン事務手数料は、金融機関によっても異なりますし、借入期間・借入金額により異なります。借入期間が短く、借入金額が少ないほど、住宅ローン事務手数料は少額になります。

 

登記手数料

中古マンション購入時に、その所在地を管轄する法務局への不動産登記を行う必要があります。その際、司法書士を介して行うことが大半になりますが、かかる費用の内訳は登録免許税と司法書士報酬になります。登録免許税は条件が整えば、軽減税率が適用される場合がありますので確認が必要です。司法書士報酬については司法書士事務所によりまちまちです。値引きに応じてもらえる可能性もありますので、他の司法書士事務所の報酬を参考にしながら、交渉してみるのもよいです。

登記について中古マンションの登記とはで詳しく解説しています。

 

火災保証料

火災保険はフルスペック(全仕様)になっているパッケージ商品が多く販売されています。中には不要な項目も含まれている場合もありますので、それらを外すと火災保険料の減額になります。ハザードマップなどを参考にして、不要な災害メニューを外すことで節約することができます。

詳しくはマンション投資の災害リスク!災害を把握して保険料を安くしよう!で解説しています。

 

マンション投資を成功させる秘訣は値引き交渉!

マンション投資の契約が済むまでは買主の立場が強いので、値引き交渉は積極的に行いましょう。マンション投資を成功させる秘訣はどれだけ安く買えるかです。魅力的な高利回りマンションの情報はインターネット上にほとんど出回っていませんが、実際に値引き交渉することで魅力的なマンションを安く買える可能性があります。値引き交渉を成功させてマンション投資を成功させましょう!

この記事のまとめ
  • 繁忙期は値引きしづらい
  • 売りに出ている物件は値引き前提の価格
  • 売りに出てから時間が経てば経つほど、値引きしやすい
  • 住んでいた売主が退去した場合、値引きしやすい
  • 相続した物件の場合、値引きしやすい
  • マンション価格以外にも手数料などを値引ける

マンションを少しでも安く買うことが出来れば、投資の成功率は上がります。そのためには失敗例についてもしっかり学んでおいた方が良いでしょう。詳しくは中古マンション投資!価格交渉の失敗例6選!で解説しています。

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