おすすめの地方移住先はどこ?成功例や失敗例を解説

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社会の変化により都心から地方に移住する人が増えています。初めての地方移住となると、色々と不安や心配事があると思います。この記事では成功例や失敗例を解説、さらにおすすめの移住先と補助金なども解説しています。少し長めの記事となっていますが、地方移住は人生の大きな転機となるので、後悔しないように最後まで読んでください。

地方移住とは

地方移住とは都会や都市圏に住んでいる人が地方に住居を移すことをいいます。従来までは仕事をリタイアした世代が第二の人生として、地方移住するケースがほとんどでした。しかしながら、近年では若い世代も地方移住に興味や関心を持つ人が増えています。実際にどのくらいの人が地方移住に興味があるのかを調べたアンケート調査を見てみましょう。

アンケート結果では地方移住に半数が関心あり

令和25月に発表された内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局の移住等の増加に向けた広報戦略の立案・実施のための調査事業報告書では東京圏に在住している20歳~59歳の約半数(49.8%)が地方移住に興味をもっているという調査結果がでました。特に地方出身者で首都圏に在住している人の場合、61.7%と高い比率で地方移住に関心を持っていました。

 一方で、地方移住は「収入が下がる気がする」というネガティブイメージを持っている方が多く、全体の50.2%が収入に関する不安を持っています。そのため、地方移住において最も課題となるのは収入つまり「仕事」ということになります。

地方移住における「仕事」の問題を解決させるための手段としてテレワークがあります。新型コロナウイルスの影響で2020年から一気に拡がりを見せたレワークですが、収入が高い東京で働きながら、生活コストの低い地方で生活するという新たな生活様式が可能になりました。

 

テレワークの普及で地方移住が有力な選択肢に

近年、地方移住に関心を持っている人が増えた理由の一つにテレワークの普及があります。ご存知のとおりテレワークとはインターネットやITツールを利用して、遠隔地から仕事をする仕組みのことをいいます。

従前までの仕事というのは会社に出社して勤務しなければいけませんでした。しかしながら、ITが発達した現在ではチャットツール、Web会議システムなどあらゆるITツールを利用する事で遠隔地でも問題なく仕事ができるようになりました。

実際にテレワークを導入している企業は増え続けています。東京都が実施したテレワーク導入緊急調査によると、2020年4月時点での都内企業のテレワーク導入社数は62.7%、テレワーク導入社員数は49.1%という結果がでました。テレワークを利用して働いている場合、生活コストの高い東京に住む必要がなくなります。

普段は生活コストの安い地方に住み、出社する必要のあるときだけ東京に行くという新しい生活様式が今後注目されてくるでしょう。

 

地方移住の成功例と失敗例

地方移住はもちろん良いことばかりではありません。地方移住をしたけれども失敗して、首都圏に戻ってしまったという人も少なくありません。実際に地方移住してから出戻りをしてしまうとお金や時間を多大に浪費してしまいます。

そこで実際に地方移住に成功しやすい人と失敗しやすい人の例をあげていきます。事前に成功しやすい人と失敗する人の特徴を知ることで、地方移住の失敗を防ぎ、不要な出費を避けていきましょう。

地方移住に成功する人とは

地方移住に成功する人の特徴は下記の通りです。

地方移住に成功する人の特徴
  • 目的が明確になっており、地方で成功させたいビジネスがある
  • テレワークをしていて、東京の会社に勤めている
  • 地方移住しても現状維持程度の収入を維持できる
  • 一定額の貯蓄があり、経済的に余裕がある
  • コミュニケーション能力が高く、初対面の人でも上手く打ち解けられる

    地方移住において最も課題となるのが仕事です。移住等の増加に向けた広報戦略の立案・実施のための調査事業報告書でも地方移住において、最も不安視しているのが「仕事」であるという調査結果があります。地方移住に向けて実際に情報収集している人の62.7%が仕事について調べているという結果も出ています。

    実際に地方は東京都と比較すると仕事が少ないです。20205月の有効求人倍率は東京都の1.55に対して全国1.2020195月の有効求人倍率は東京都の2.12に対して全国1.62となり、東京都の方が多くの仕事があることがわかります。東京都と比較すると地方の求人というのは多くはありません。

    そのため、仕事を起業やテレワークにより確保している方または一定の貯蓄があり、収入減に耐えることができる方は地方移住に向いているといえるでしょう。

     

    地方移住に失敗しやすい人とは

    地方移住に失敗しやすい人の特徴
    • 人とのつながりが好きではない
    • 向上心が高く、競争の激しい環境で仕事がしたい
    • 仕事がない状態で移住する

    地方移住に失敗しやすい人の特徴は下記の通りです。

    移住等の増加に向けた広報戦略の立案・実施のための調査事業報告書によるグループアンケートで地方圏出身者の2030代が地元に戻らない理由として「コミュニティが狭い」「自分にあった仕事がない」「自分の希望の収入に見合う仕事がない」というのが多く挙げられました。

    地方というのは首都圏と比較すると仕事が少なく、コミュニティも狭いです。そのため、刺激的な環境で仕事をしたいという方やドライな人間関係を好む人にとって、地方移住は不向きかもしれません。

     

    おすすめの地方移住先ランキング

    地方移住を考えている方にとって、どこの地方に移住をすればよいのかという点は気になるポイントですよね。認定NPO法人ふるさと回帰支援センターでは「移住先人気の都市ランキング」を1~20位まで発表しています。最新のデータである2019年の人気の地方移住先のランキング1~3位の特徴について確認していきましょう。

    ランキング1位:長野県

    移住先として最も高い人気を誇るのが長野県です。

    長野県の特徴は下記の通りです。

    • 農業への就労支援や起業に対する支援金など仕事に対する補助がある
    • 空き家に対する補助や中古住宅の購入に対する補助など住まいに対する補助がある
    • 結婚、子育て、出産、入学など生活に関する補助がある

       長野県は全自治体の中でも圧倒的に移住者に対する支援が充実しています。特に地方移住で不安になりやすい「仕事」「住まい」「育児」などに対して充実な支援策で対応していますので、移住して生活で困るということは少ないでしょう。

      長野県の移住に関するポータルサイトは楽園信州です。地方移住を考えている方にとって必ず確認しておきたい自治体といえるでしょう。

      長野に実際に移住した方の声を一部紹介します。

      Twitterより引用

       

      ランキング2位:広島県

      ランキング2位の広島県の特徴は下記の通りです。

      • 有効求人倍率が高く、仕事が見つかりやすい
      • 海や山などが近くにあり、自然の中で住むことができる

         広島県は有効求人倍率が高く、地方移住で課題になりやすい「仕事」を解決できる可能性が高いです。20205月の有効求人倍率は東京都が1.55、広島県が1.52、全国が1.20と東京に遜色ないほどの仕事があります。自動車のマツダ、洋服の青山商事、小売のイズミなど国内を代表する企業の本社も広島にあります。仕事で悩むということは他の地方と比較すると少なくなるでしょう。

        広島県の移住に関するポータルサイトは広島暮らしです。仕事に不安がある方や自然豊かな環境に住まいを構えたい方におすすめです。

        広島に実際に移住した方の声を一部紹介します。

        Twitterより引用

         

        ランキング3位:静岡県

        静岡県の特徴は下記の通りです。

        • 子育て支援に力を入れている
        • 関西圏や関東圏へのアクセスが良いため、首都圏勤務のテレワーク社員でも活用可能

          静岡県は子育て世代に対する住宅の補助、支援施設の充実、待機児童のサポートなど子育て世代に対してあらゆる補助をしています。実際に、2015年の日経BP社と日本経済新聞社の合同調査では共働き子育てしやすい街第1位に選ばれました。

          また、首都圏へのアクセスも良いため、テレワークの日は静岡県で働き、出社する必要があるときは新幹線を利用するという生活様式もすることができます。

          静岡県の移住に関するポータルサイトはゆとりすと静岡です。静岡県はテレワークや子育て世代におすすめしたい移住先といえるでしょう。

          静岡に実際に移住した方の声を一部紹介します。

          Twitterより引用

          地方移住するのにおすすめの方法

          地方移住するために下記の方法を活用することをおすすめします。

          • 空き家を活用する
          • 補助金や助成を活用する

            空き家を活用する

            地方移住で住居を確保するためには空き家を活用することをおすすめします。地方には戸建を中心に、空き家になっている住宅が多いです。そのため、空き家を安く借りることができたり、購入できたりするケースは少なくありません。

            空き家を活用するには空き家バンクに登録されている物件を購入し、自治体の補助金を受給することをおすすめします。空き家バンクとは全国各地の自治体が運営している空き家の賃貸や売買を仲介するサービスのことをいいます。空き家バンクに登録されている空き家を購入した場合、一定の要件を満たすと補助金を充できるケースがあります。

            • 島根県江津市・・空き家を購入するUIターン者に改修工事費の半額(最大50万円)を補助
            • 福岡県八女市・・空き家バンクに登録されている物件の購入者に対して改修工事費の半額(最大30万円)を補助

              このように地方移住においては空き家を活用するのも一つの手です。

              参考資料
              くらしまねっと(公益財団法人ふるさと島根定住財団)
              八女市空き家改修費等補助金制度(八女市役所)

               

              補助金を活用する

              地方移住者に対して、補助金をだしているケースもあります。代表的な補助金は内閣府の提供している起業支援金・移住支援金です。

              簡単な補助金の内容は下記の通りです。

              • 起業支援金・・地域の課題に取り込む起業に対して、最大200万円まで支援
              • 移住支援金・・地域の重要な中小企業等への就業や社会的企業をする移住者を最大100万円まで補助

                (参考資料:内閣府地方創生推進事務局 起業支援金・移住支援金のお知らせ

                起業支援金と移住支援金は要件が当てはまっていれば、両方の支援金計300万円を受け取ることが出来ます。政府の補助金以外でも、各自治体独自で提供している様々な補助金があります。

                例えば、長野県では「おためしナガノ」と呼ばれる補助金が有り、長野県をおためしするIT関連事業の個人・法人に対して、最長5か月間引っ越し代金や交通費などを補助する制度です。移住で課題になりやすい費用を長野県で負担してくれるので、スムーズに移住がしやすくなります。

                さらに長野市では本社を移転、もしくは設置すると最大1,100万円の支援金が入ります。ただし審査が必要で2社ごとに選ばれていくようなので、必ずもらえるものではありません。長野市で雇用を生み、地域を活性化してくれる企業かどうかが選考基準のようです。詳細は【県外の皆様】長野市へ本社移転または事業所設置し、移住したら支援金がでます!に書かれているので気になる方はご覧ください。

                また、北海道岩見沢市では岩見沢市が提供している家具・家電付の住宅を1日1,500円~3,750円という格安で体験入居できる仕組みもあります。詳細は2020年度岩見沢市お試し暮らし事業についてをご覧ください。

                他にも福岡市では会社の設立費用である登録免許税の全額を補助してくれます。詳細は福岡市新規創業促進補助金のご案内をご覧ください。

                このように各自治体は地方移住に対して様々な補助金や助成をおこなっています。お得に移住体験もできますので、地方移住する際は移住先に補助金や支援金がないか確認してみましょう。

                 

                起業支援金の条件

                地域の課題に取り組む「社会性」「事業性」「必要性」の観点をもった起業(社会的起業)に必要な経費の2分の1(最大200万円)を支援します。

                ただし以下の条件を満たす必要があります。

                1. 東京圏以外の道府県又は東京圏内の条件不利地域において社会的事業の起業を行うこと
                2. 公募開始日以降、補助事業期間完了日までに個人開業届又は法人の設立を行うこと
                3. 起業地の都道府県内に居住していること、又は居住する予定であること

                  東京圏の条件不利地域とは東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県から以下の条件不利地域を除いた地域のことです。

                  条件不利地域

                  東京都:檜原村、奥多摩町、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ヶ島村、小笠原村

                  埼玉県:秩父市、飯能市、本庄市、ときがわ町、横瀬町、皆野町、小鹿野町、東秩父村、神川町

                  千葉県:館山市、勝浦市、鴨川市、冨津市、いすみ市、南房総市、東庄町、長南町、大多喜町、御宿町、鋸南町

                  神奈川県:山北町、真鶴町、清川村

                  ただし起業支援金は、法人設立・開業届出の前に、執行団体へ起業支援金の申請をし、交付が決定された方が対象となります。また交付決定後もすぐに200万円がもらえるわけではなく、起業に使ったお金の実績報告後に支援金が支払われます。

                   

                  移住支援金の条件

                  東京23区(在住者又は通勤者)から東京圏外へ移住し、移住支援事業を実施する都道府県が選定した中小企業に等に就業した方又は起業支援金の交付決定を受けた方に都道府県・市町村が共同で交付金を支給する事業です。起業支援金と違い審査は無いので、条件を満たすことが出来れば移住支援金をもらうことが出来ます。

                  1. 移住直前の10年間で通算5年以上、東京23区に在住又は東京圏に在住し東京23区に通勤していた方。ただし、直近1年以上は東京23区に在住または通勤していることが必要。
                  2. 支援金の申請が転入後3か月以上1年以内
                  3. 申請後5年以上継続して移住先市町村に居住する意思があること
                  4. 移住先の都道府県がマッチングサイトに移住支援金の対象として掲載する求人に新規就業した方又は起業支援金の交付決定を受けた方

                    2020年現在、移住支援金の条件が厳しく利用者が非常に少ない状況にあります。そのため2021年度から緩和される見通しです。

                    地方移住は今後有力な選択肢の一つに!補助金も活用して検討してみよう

                    今回は地方移住の内容やおすすめ地方移住先、成功例や失敗例について紹介してきました。テレワークの普及などにより、近年地方移住を希望している人は増えています。国や自治体が補助金や政策などをとっているため、移住しやすい環境は整っているといえます。地方移住に興味がある方は自治体に問い合わせをしてみたり、ポータルサイトを見てみることをおすすめします。

                    当記事で紹介したリンクのまとめ

                    2020年12月現在、正式発表はされていませんが、2021年度から東京の会社に所属しながらテレワーク環境で地方へ移住する場合も移住支援金の対象となるように調整中のようです。地方移住をサポートする支援金は今後も頻繁に情報が更新されていくはずなので要チェックですね。

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