せっかく欲しい物件が見つかったのに価格交渉に失敗してしまったら勿体ないですよね。とはいえ出来る限り安く買いたい…と思う気持ち、分かります。この記事では価格交渉の失敗例を6つ紹介します。失敗例をしっかり把握して価格交渉に挑めば、価格交渉の成功率は大きく変わります。少しでも安く買いたいという方は本文を最後まで読んで、価格交渉を成功させましょう!
ウェブサイトに公開して日が浅いうちに価格交渉して失敗
ウェブサイトに公開してから日が浅いうちに価格交渉しても失敗しやすいです。なぜなら、売主がウェブサイトに公開した価格は自分が適正だと思った価格で出しており、強気の心理状況のためです。
- 提示した価格で売れるかもしれない
- もう少し様子を見たい
反対に、ウェブサイトに公開して日が経っている中古マンションに価格交渉すると成功しやすいです。なぜなら、売主が中々売れないため、弱気の心理状況になっているためです。
- ウェブサイト公開日から3か月以上経過している
- 公開済みのウェブサイトの情報が更新されて、値下げされている
このようなケースは売主側が「値下げしても売りたい」という弱気の心理状況になるため、価格交渉が成功しやすいです。
住んでいる人がいるマンションに価格交渉して失敗
住んでいる人がいるマンションの場合は価格交渉が失敗しやすいです。なぜなら、家賃収入があるので売主側は無理して売る必要はないと考えているためです。住んでいる人がいるマンションの場合、売主の心理は「高く売れたら売るが、売れなければ無理しない」というのが基本スタンスです。売主は値下げしてまで売る必要はないと考えているため、価格交渉が失敗することが多いです。
価格交渉を成功させるためには、空室のマンションを狙うことをおすすめします。空室のマンションの場合、売主は、マンションを保有していても固定資産税などの維持費がかかるため、早めに売却したいという心理が働きます。空室のマンションは、売主が弱気の心理状況になりやすいため、価格交渉が成功しやすいです。
マンション価格の相場や相手を調べずに価格交渉して失敗
近隣のマンション相場や売主のことを調べていない場合は価格交渉が失敗しやすいです。なぜなら適切な価格交渉の仕方が分からないためです。
- 近隣のマンション相場よりもかなり引く価格で交渉し、売主の心証を悪くした
- 売り急いでないマンションに価格交渉し、値下げできなかった
価格交渉の失敗を防ぐためには下記の2つのポイントが重要です。
- 近隣のマンション相場を調べる
- 相手の属性と売却理由を確認する
近隣のマンション相場を調べた上で価格交渉する
価格交渉するときは「近隣のマンションの相場がこの価格帯だから○〇万円まで下げてほしい」という言い方の方が成功しやすいです。適切な理由をもって価格交渉したほうが売主を納得させやすいためです。そのため、価格交渉するなら近隣のマンション相場の調査は必須といえるでしょう。
相手の属性と売却理由を確認する
交渉を始める前に売主側の情報を必ず確認しましょう。
- 不動産投資家なのか一般人なのか
- 売却理由
- 売却希望時期
売主側の情報を確認することで価格交渉が失敗しやすい相手なのかどうかが分かります。
- 売主が不動産投資家や不動産会社
- 売主の売却理由が資産整理・修繕費を払いたくない
- 売主が売却を急いでいない
このような条件に当てはまる場合、売主側が適切な価格相場を理解しているケースが多く、値下げする気があまりないという方が多いので失敗しやすいです。そのため、価格交渉が成功しやすい中古マンションを探しましょう。
- 売主が一般人
- 売主の売却理由が離婚・住宅ローンの滞り・転勤
- 売却を急いでいる
このような売主が成功しやすいです。なぜなら、これらの売主は適切な相場を知らない、もしくは高く売るよりも早く現金が欲しいからです。
特に、価格よりもスピードを重視している売主は、待てば高値で売れる魅力的な物件でも、価格交渉で安く売ってくれるケースが多いです。
価格交渉後にすぐに契約しないと失敗
価格交渉後すぐに契約しない場合は価格交渉が失敗しやすいです。
- 値引きしないで購入してくれる人が見つかった
- 売主の心証を悪くして、打ち切られた
売主側としてはすぐに購入してくれる前提で、価格交渉を受け入れるというケースが多いです。そのため、価格交渉後にもたついていると売主側の気が変わるケースが多く、失敗する要因となります。価格交渉後は売主の気が変わらないうちに、すぐに契約しましょう。
契約不適合責任をつけると価格交渉が失敗
中古マンションの場合は契約不適合責任をつけると価格交渉に失敗しやすいです。中古マンションは新築マンションと比較すると欠陥が見つかりやすいため、売主側が責任を負いたくないためです。価格交渉を成功させるためには契約不適合責任を外すことをおすすめします。
契約不適合責任を外すのは不安だという方は以下の機器や装置を利用して、事前に調査しましょう。
- シロアリが摂食時に発する超音波検査
- コンクリートのひび割れの深さを測定する検査
- コンクリート音速測定機器を利用して強度測定
(参考元:国土交通省 住宅瑕疵担保履行制度のあり方に関する検討会報告書資料集)
これらの検査をすることによって瑕疵の大部分を事前に把握することができます。
交渉するときは
「事前に瑕疵を自分で発見して、瑕疵の個所の修繕にいくらかかるから価格を下げてほしい」
もしくは
「契約不適合責任をつけないリスク分の価格を下げてほしい」
といって、価格交渉をしてみましょう。売主側も負い目がある分、価格交渉を受け入れやすいです。
融資特約があると価格交渉が失敗
マンションを購入するときに融資特約をつけてしまうと価格交渉が失敗しやすいです。融資特約とは金融機関から融資を受ける前提でマンションを購入することで、もし融資を受けられなかった場合は購入ができなくなることがあるという契約です。
売主側から見ると
- 融資が下りるかどうかわからない
- 融資が下りたとしても、マンションを購入するまで時間がかかる可能性が高い
という不確実性とスピードが遅い点を懸念し、値下げしてまで売りたい相手ではないと思うためです。他に融資特約なしで購入してくれる人を優先にするケースもあります。
本来は融資特約なしで購入するのが一番良いのですが、実際は融資がなければ難しいという方も多いです。
- なるべく多めに自己資金をためておく
- 自己資金と融資金額を明確に相手に伝えておく
- 絶対に購入したいという意思を伝える
などという方法で購入する意思を伝えましょう。一定の自己資金があり、強い購入の意思があれば、例え融資特約があったとしても価格交渉は成功しやすいです。売主側に安心感を与えるために、融資が通過しそうである点と絶対に購入する点は伝えておきましょう。
事前審査は早めに済ませておこう
中古マンションの価格交渉をするためには事前審査を早めに済ませておく必要があります。事前審査とは銀行に正式にローンを申し込む前に行う簡易的な審査のことです。本ローンの審査よりも短期間で結果が出ますが、正確性には少し欠けます。
事前審査が通過している場合は売主側が
- 本ローンの審査が通過する可能性が高いとみる
- 一定の信用度がある
- 本気度が高い
と感じます。そのため、事前審査を早めに済ませることで価格交渉が成功しやすくなります。
また、自分がいくらまでローンの審査が通過するかを確認する方法として、購入する予定のない他のマンションで事前審査するというのも一つの手です。事前審査だけなら金融機関に対しても問題は起こりませんし、売主側に安心感を与えることができます。インターネットからでも申し込みできますので、まずは事前審査でローンの枠を確認しておくことをおすすめします。
中古マンション投資は価格交渉が大切
中古マンション投資では魅力的なマンションを安く買うことが成功への近道です。そのため価格を下げることを妥協せずに、積極的に価格交渉を行いましょう。
- ウェブサイトの公開して3ヶ月以上経つマンションを狙う
- 空室のマンションを狙う
- マンション価格の相場や相手の事を事前に確認
- 価格交渉後はすぐに契約
- 瑕疵担保責任を付けない
- 融資特約を付けない
マンションを安く買うためのノウハウは中古マンションの値引き交渉を成功させる5つのポイントで解説しています。