不動産投資ローンの繰り上げ返済!メリットとデメリット

不動産投資ローンでは、最初に決められた金額ずつ返済しなければいけない訳ではありません。手元に現金がある場合は繰り上げ返済することによって、将来支払うはずの利息を減らすことが出来ます。この記事では繰り上げ返済のメリットやデメリット、繰り上げ返済の種類について解説しています。知識不足で損をしたくない人は、繰り上げ返済について正しく理解して、不動産経営を成功させましょう。

繰り上げ返済とは

繰り上げ返済とは、投資用不動産を購入する際に借り入れたローンを、毎月の返済分とは別に一時的にまとまった支払いをすることです。不動産投資用の物件を購入する際は、ローンを組むことが多いですが、その返済計画は借り入れ前に決まっています。しかし、繰り上げ返済することにより、借入金の元本部分を一部あるいは全部返済することで、将来支払う予定だった利息の一部あるいは全部を支払わずに済むことになります。

不動産投資用のローンを繰り上げ返済する方法としては、元本の一部を支払う一部返済と、すべてを一括で支払う全部返済とがあります。一部返済の場合には手数料がかからないケースもありますが、全部返済の場合には手数料が発生するケースが多くなります。繰り上げ返済をするためには、事前に申し込む必要があるので、計画的に繰り上げ返済しましょう。

 

繰り上げ返済のメリットとデメリット

繰り上げ返済することによって、ローン残額の元本が少なくなるので利息が減少します。

繰り上げ返済のメリット
利息が減少する

しかし、手元にあるお金を繰り上げ返済に使うことで、何かあった時の出費に対応できなくなる可能性があります。また、他の魅力的な投資先に投資できないなど、機会損失が発生する可能性も高まります。

繰り上げ返済のデメリット
  • 手持ちの現金がなくなり不測の事態に対応できない可能性
  • 他の投資先への投資機会を失い、機会損失の可能性

 

繰り上げ返済の種類

繰り上げ返済には期間短縮型と返済額軽減型の2種類があります。 

期間短縮型

期間短縮型とはローンの返済期間を短縮させる繰り上げ返済方法です。毎月の返済額は変わりませんが、返済が完了するまでの期間が早まるので、返済初期の頃に期間短縮型で繰り上げ返済しておくと利息分を大きく軽減することが出来ます。

 

返済額軽減型

返済額軽減型とは、ローンの返済期間は変えずに毎月の返済額を減額する繰り上げ返済方法です。繰り上げ返済した分だけ利息は軽減されますが、返済期間は変わらないので、期間短縮型と比較すると利息軽減効果は小さいです。

 

繰り上げ返済と不動産の追加購入

手元に現金が余っているからといって繰り上げ返済することが必ずしも特になる訳ではありません。手元の現金を元手に新たに不動産を追加で購入することも検討すべきです。

 繰り上げ返済すると

不動産投資ローンを繰り上げ返済すると、ローンの支払い総額が減少することによって賃貸物件の利益率が上昇します。一時的には手持ちの現金がなくなりますが、長い目で見ると収益性が向上するので得られる利益が増えます。

しかし金利が低い場合、繰り上げ返済により減少する利息は大きくありません。その場合、魅力的な不動産を購入することも選択肢の一つとして考えられます。

 

不動産の追加購入

不動産投資で大きな利益を上げるためには複数の不動産に投資する必要があります。なぜなら1件しか不動産を所有せずに得られる家賃収入に限界があるからです。手元にある現金を繰り上げ返済せずに残しておけば、投資用不動産を新たに購入して家賃収入を増やすことが出来ます。

たしかに、手元に残ったお金を繰り上げ返済に充当して、いち早くローンを完済してから2件目の不動産を購入することで複数物件を所有する方もいます。しかし繰り上げ返済でローンの完済時期を早めても10~20年はかかるでしょう。そうなると、2件目の不動産を所有するまでに非常に長い年月が経ってしまいます。

そのため不動産投資で毎月の利益を増やしたいという方は、不動産の追加購入に手元のお金を使った方が良いでしょう。魅力的な不動産をいつ見つけても良いように手元にお金を残して置けば、新たな収益源を得る可能性も高まります。

 

手元に資金は残しておこう

繰り上げ返済するにしても、追加で物件を購入するにしても、手元にある程度はお金を残しておきましょう。なぜなら不測の事態が起こる可能性があるからです。

例えば、災害や犯罪に巻き込まれて、不動産の修繕費用が必要になるかもしれません。保険に入っていれば保険金が入りますが、その場ですぐに保険金が貰えるわけではありません。実際に保険金が入る時期は、保険金の請求手続きをしてから30日以内が原則とされていますが、保険会社の調査や確認が必要な場合は30日を超えることもあります。その間、被害を受けた状態を修繕せずに放置しておくわけにもいかないでしょう。入居者がいればクレームになり退去してしまうかもしれませんし、入居者がいなければ新たな入居者も決まりません。

 

繰り上げ返済のまとめ

この記事のまとめ
  • 繰り上げ返済には完済までの期間を短くする期間短縮型と毎月の返済額を減らす返済額軽減型がある。
  • 繰り上げ返済は将来支払う利息を減少させることができるが、魅力的な不動産を追加購入する機会を失う。
  • 繰り上げ返済するにしても、不動産を追加購入するにしても、不測の事態に対応するためにある程度現金は手元に残しておきましょう。

繰り上げ返済する前に、借り換えにより金利を安く済ませられる可能性もあります。アプリ上で簡単にチェックできるモゲチェックというサービスを利用して、マンションを賢く経営しましょう。詳細は下記の記事で解説しています。

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