不労所得の本や記事を読むと、中古マンション投資で不労所得が手に入ると書かれていることが少なくありません。不労所得が本当に手に入るのであれば嬉しいですよね。この記事では中古マンションで不労所得は手に入るのか、その実態について解説します。
中古マンション投資で不労所得が手に入ると言われる理由
中古マンション投資が不労所得になると言われている理由は主に2つあります。
- 入居者が入れば、自動的に家賃収入が入ってくる
- 作業の大部分を外注化させることができる
確かに間違いではなく、中古マンション投資は少ない時間で大きな収入を上げることも可能です。しかしながら、努力をせず、ただ中古マンションを購入するだけで不労所得は手に入りません。
中古マンションを購入しただけでは不労所得にならない
中古マンション投資で不労所得が手に入らない理由は3つあります。
- 入居者を集めなければ、収入は入らない
- 甘い計画の場合は、毎月赤字になることも
- 中古マンション投資は、投資よりも経営に近い
入居者を集めなければ、収入は入らない
中古マンション投資は購入しただけで収入が入ってくる訳ではありません。入居者がいて、はじめて収入になるのです。また中古マンション投資において最も難しいのがこの入居者を集めるということです。入居者を集めるには様々な対策をする必要があります。
- 古くなってきた中古マンションをリフォームする
- 不動産会社に営業する
- インターネット無料などのサービスを付ける
投資家自身で入居者を集める対策をして、満室になるように努力をしなければなりません。
甘い計画の場合は毎月赤字になることも
中古マンション投資は正確な事業計画書の作成が必要です。見積もりが甘い事業計画書を作成した場合、大きな負債になることもあります。
- 将来の家賃相場の下落を想定していない
- 修繕費を想定していない
- 入居率を常に高めに設定している
- 所得税や固定資産税などの税金を計算していない
中古マンションを購入したのは良いけれども毎年赤字になり、不労所得どころか毎月赤字を垂れ流す不良債権になってしまったというケースも少なくありません。
特に、中古マンションに初めて投資する場合は、何にどれくらいの費用がかかるのか分からないため、見積もりが甘い事業計画書になりがちです。税理士や不動産会社などの専門家に相談して、適正な数字の計画書を作成しましょう。
中古マンション投資は、投資よりも経営に近い
中古マンションに投資するということは不動産賃貸業の経営者になることです。自分でビジネスをして経営していかなければなりません。
株式投資など一般的な投資の場合、投資家は資金を出すだけで、経営には関わりません。しかしながら、マンション投資の場合、投資家は銀行から資金を出してもらい、経営をする立場となります。
- 事業計画書の作成
- 物件の購入の決断
- 退去率を下げるための施策
- 物件を売却する時期
中古マンションを購入するのはあくまでも不動産賃貸業の入り口にすぎません。その後のマンション経営を堅実にしていかなければ、中古マンション投資で成功するのは難しいです。
不労所得にしていくために解決すべき問題点
中古マンション投資を不労所得にしていくためには様々な解決すべき問題点があります。
- 良質な中古マンションを購入しなければいけない
- 満室経営を維持しなければいけない
これらの問題を努力して解決し、収入を得るための仕組みを作ることができれば、不労所得に近づくことが出来ます。
良質な中古マンションを購入する
良質な中古マンションを購入することで、不労所得に近づきます。中古マンションを選ぶ上で、重要なことは下記の2点です。
- 家賃収入から経費を引いても黒字になる物件を購入すること
- 相場よりも安い価格で購入すること
家賃収入から経費を引いても黒字になる物件を購入
家賃収入から経費を差し引くと赤字になる物件もありますが、あまりおすすめできません。確かに支払いが終わると、物件が資産になるのですが、銀行からの融資を受けることが難しくなるため、規模を拡大しにくくなるためです。
しかしながら、良い物件というのは未公開物件であったり、マンション投資経験者が購入したりと中古マンション投資初心者には手に入りにくいというのが現状です。
不動産会社に何度も足を運んだり、インターネットに掲載されている物件を毎日確認したりするなどして良い物件を見つける可能性を高めていきましょう。
マンション経営でかかる費用は少なくありません。詳細は下記の記事で解説しています。
相場より安い価格で購入すること
相場より安い価格で購入することは中古マンション投資をするうえで必須の条件となってきます。相場より安い価格で購入した場合、その時点で含み益になります。もし、入居者が思うように付かなくても売却することで、損する可能性が低くなります。
しかしながら、相場よりも安いのかどうかは一朝一夕で判断することは出来ません。
- 購入する中古マンションを土地勘がある地域に絞る
- インターネットに掲載されている物件の築年数・坪数・立地などを毎日比較する
- 掲載されている中古マンションに実際に足を運ぶ
- 実際に販売された中古マンションの条件を確認する
これらの努力をすることで相場観を身に付けることが出来ます。中古マンションを安く買うにもコツがあります。詳細は下記の記事で解説しています。
満室経営を維持しなければいけない
良質な中古マンションを購入しても、満室経営を維持しなければ不労所得にはなりません。そのため、購入した後どうするかという点も重要になってきます。
引用:Twitter
満室にするためには様々な対策があり、物件によって対策方法が変わります。中古マンション経営を始めたばかりの頃は、どの対策が効果的かは分からないでしょう。そのため、最初は不動産会社や管理会社など専門家に相談しながら、経営を進めていくことをおすすめします。
満室経営を目指すためにはマンション選びから戦いが始まっています。詳細は下記の記事で解説しています。
中古マンション投資を不労所得にするには努力が必要
中古マンション投資は簡単には不労所得にならず、努力が必要であることを紹介してきました。中古マンションは確かに満室経営を維持することで不労所得に近くなります。しかしながら、満室経営にする、もしくは維持するには努力が必要で、物件を購入しただけでは不労所得にはなりません。
不労所得やセミリタイアというような甘い言葉に誘われて、安易に中古マンション投資をはじめるのは危険です。中古マンションに投資することは起業することに近いです。相場観を養う、自己資金を準備するなど事前にしっかり準備をして、「中古マンション投資を必ず成功させる」という高い経営者意識を持って始めましょう。
中古マンション投資を成功させたいけど「何から始めたら良いか分からない…」という方は下記の記事で解説しています。