土地を持っていなくてもアパート経営を始めるメリットはあるのか?

事務員
アパート経営は土地を持ってないと不利なのでは?といった声をよく耳にしますが、本当にそうなんでしょうか?

浜崎編集者
土地を持っていなくても既に建っている物件を購入することも出来ますし、実は、土地から建てた方が、有利な場合もあるんですよ。

 

購入した土地に自分好みに設計したマイホームを建てることはよくありますが、実はアパート経営もこれと同じです。土地を持たずにアパート経営を始めるからこそ不動産投資において最も大切な『 立地 』を選べるとも言えます。土地ありでアパート経営を始めるケースと、土地なしでアパート経営を始めるケースを比較しながら解説していきましょう。

(以下、既に土地を所有している土地あり、所有していない土地なしと表記)

 土地なしでアパート経営を始めるメリット・デメリット     

先ほど簡単にお伝えした通り、土地なしでアパート経営を始めるのは不利な面ばかりではありません。具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

 土地なしでアパート経営を始めるメリットはあるのか?     

土地なしでアパート経営を始めるメリットには以下のようなものがあります。

・物件の立地を自由に選べる

・間取り・設備・外観などを自由に決められる

浜崎編集者
土地なしのメリットは、場所も仕様も全て需要の高いものを選べることが最大のメリットと言えるでしょう。

 

アパート経営本来のメリットは、収益化の仕組み(毎月家賃収入が入ってくる仕組み)さえ作ってしまえば、長期的な収益が期待できるという点です。しかし、長期的な収益を確保するためには、そのアパートが『借り手にとって魅力的』である必要があります。

例えば、過疎化の進む町に建つ古びたアパートの賃貸需要がこの先数十年続くかというと、かなり厳しいことが容易に想像できるのではないでしょうか?

土地なしの場合は、人気のエリアや、これから人が集まりそうなエリアに絞って、土地や完成物件を探すことで、不動産投資で最も重要な『立地』の条件をクリアすることができるのです。

土地なしでアパート経営を始めるデメリットとは?  

土地なしでアパート経営を始めるデメリットには以下のようなものがあります。

・土地の価格分、必要となる自己資金やローンの借入金額が大きくなる。

・土地を探し契約するまでに手間と時間がかかる。

浜崎編集者
土地を購入して一からアパートを建てるデメリットは、土地購入にかかる手間と時間とお金です。

 

土地なしでアパート経営を始める方法3選  

土地なしでアパート経営を始めるにはこの3つの選択肢があります。

① 中古アパートの購入

② 新築アパートの購入

③ 土地から仕入れて新築アパートを建てる

土地から仕入れて新築アパートを建てる 

土地から仕入れて新築アパートを建設するメリット・デメリットは以下のようなものがあります。

メリット

・立地を選べる

・仕様を決められる

これらは客付けに最も大きく影響する重要な部分です。なぜなら駅からの距離やスーパーの場所、周辺環境、水廻り、部屋の向き、オートロックなどを気にせずに物件を選ぶ人はほとんどいないからです。

また最近であれば、大型のペットと暮らせる、宅配ボックスがある、リモートワークに適した環境がある(書斎や高速インターネット)といった視点で選ぶ人も増えています。このような、時代のニーズに合った間取りや設備を採用できるのも新築アパートを建設するメリットと言えるでしょう。

デメリット

・お金と手間と時間が完成物件を購入よりも多く必要になる

・収益化までに時間が掛かる

土地を購入するまでは何度も現地に足を運ぶ労力、土地の購入費用、設計から仕様選定を経て建築し竣工、初めの入居者が入居してやっと家賃が貰えるようになります。所要時間は長いですね。

浜崎編集者
時間とお金と手間をかけるからこそ、場所も仕様も今のニーズにぴったり合った人気物件が誕生するのです。

事務員
私はウォークインクローゼットと専用の宅配ボックスあると嬉しいです!

中古アパートを購入する  

中古アパートを購入するメリット・デメリットには以下のようなものがあります。

メリット

・取得費用と固定資産税が安い

・実績から利回りが読める

・課題が明確なので対策がしやすい

同程度のグレードの物件であれば、3つの選択肢の中で最も安く、築15年以上の物件であれば、家賃もある程度下がったところで落ち着いていることが多いため、購入後に利回りが大きく変動するリスクは新築物件より低くなります。また、競合物件も明確なので、明確な指針が立てやすいのも中古アパートを購入するメリットと言えるでしょう。

デメリット

・修繕費用がかかる可能性がある

・融資が通りにくい

新築当時よりも設備が古くなっている場合は、客付け促進の為にも最新設備に入れ替えを検討する必要が生まれます。また、外壁や屋上の防水シールが劣化、また給排水設備やエレベーターの老朽化で大規模修繕工事が必要になる場合もあります。

さらに、耐用年数(木造物件の法定耐用年数は22年)があまり残っていない物件への融資に制限を設けている金融機関も多いため、フルローンは厳しいであろうことを念頭に、ある程度自己資金を準備しておく必要があります。 

事務員
確かに、同じ家賃帯なら設備が新しい方を借りたくなります!

  新築アパートを購入する  

メリット

・客付け訴求力が高い

・現行法令に準じて建てられるので当分は大きなお金は要らない

家賃設定と入居者入れ替え時の内装の品質さえ間違えなければ、当面は設備が充実した築浅物件として高稼働維持は容易です。

デメリット
・取得費用と固定資産税が高い

取得費用と税金が高額なのは新築価格なので仕方がありません。また、事前に知らされている利回りは、一番高い時期の家賃かつ満室稼働が続く前提で算出されていることも多いため、鵜呑みにせず自分で再計算してみたり、信頼できる人に第三者的な意見を聞いたりするようにしましょう。

 土地なしでアパート経営を成功させる秘訣とは? 

アパート経営で成功している人は次に挙げる5つのポイントをしっかり押さえています。

① 立地が良い物件を選ぶ

何よりも不動産は立地が命です。土地なしでアパート経営を始める最大のメリットは、その立地を選べるという点です。その土地の将来性を見極める目を持ち、妥協せずに選ぶことでアパート経営を楽に続けていくことが可能になります。

 

②優秀な不動産業者に運営管理を任せる

うまくアパート経営をされている大家さんには、優秀な不動産業者が付いていることがほとんどです。もし、アパート経営を始めてから、問題が発生した場合には、業者を変えるという選択も必要です。

客付け・・・・短期間のうちに良い条件で空室を埋めてくれる

修繕計画・・・大規模修繕を見越して予算と時期を提案してくれる

入居者管理・・ペット・騒音・ゴミ問題も早期に対処してくれる

滞納督促・・・家賃保証会社に加入し滞納は初期で解消してくれる

③ 無理のない資金計画を立てる

余裕資金がないと、長期的に空室が出てしまったり、家賃が下がってしまったりした場合に対応できず、事業が破綻するリスクを伴います。空室や修繕に対応できるだけの資金を必ず手元に残しておくようにしましょう。

④最新の情報にアンテナを張る

競合物件と市場の動向を常に気にかけて、必要であれば素早く対処できるよう準備しておきましょう。

⑤ リスクを想定し対策を打つ

例えば、火災や水害に備えて火災保険に入ったり、家賃滞納に備えて家賃保証会社に加入したり、敷金を取っておいたり、予め起こりうるリスクを想定し、そのための対策を打っておくことで、最悪の事態を防ぐことができます。

  良い土地を探せるかが勝負の分かれ目     

土地なしのメリットには場所を選べる点がありますが、需要の高い場所の条件は大体決まっています。単身者層とファミリー層で分けて見てみましょう。

単身者層

・駅から徒歩10分圏内(ターミナル駅へアクセスが良い路線)

・通勤・通学に便利

・コンビニ、スーパー、弁当屋や繁華街などの商業地域に近い

・夜道でも街灯や人通りがあり治安が良い

・駅前に店舗が入ったビルが立ち並ぶ商業地域がある

ファミリー層

・駅から徒歩10分圏内(ターミナル駅へアクセスが良い路線)

・敷地内もしくは近隣に駐車場が確保できる

・通わせたい学校区に属し通学が安全

・スーパー、薬局、各種量販店が行動圏内

・嫌悪施設が無く治安が良い

・2階までの住居が建つ第一種低層住居地域など閑静な環境

土地なしアパート経営では以上のような誰もが希望する便利な住環境の土地探しをすることが重要です。満たす条件が多いほど入居が決まり易く高収益での運用ができます。

事務員
お部屋を借りるなら駅が近くて買物便利で夜道も明るい方がいいです!

 金融機関から好条件の融資を引き出そう 

アパート経営では、最低では物件価格の2割程度の自己資金が無いとローン審査は厳しくなり融資を断られることが多くなりました。これは過去に金融機関が不動産業者と共謀して自己資金があるように見せかけるなどして融資基準に満たない人に不正に融資する事件があり、金融庁が金融機関に通達を行ったことも原因の一つと言われています。

他に一緒に担保として差し入れられるもの(ご自宅や金融資産)があると相談の余地はありますが、自己資金を多く用意することで融資に通りやすくなるようです。

また別途でかかる費用として売買契約締結時の物件の頭金や不動産業者への仲介手数料、印紙代、融資手数料、司法書士費用、税金などの諸費用があります。これら諸費用は原則現金で用意する必要があります。その金額は概ね物件価格の1割程度です。

つまり自己資金は【 物件価格の3割 】が目安です。不動産会社によってはこれら諸費用をローンに組み込む「オーバーローン」を勧める場合もありますが、収支を良くして、無理なく返済していくためにも自己資金を多めに用意する努力をしましょう。

銀行の審査基準は明かされませんので確かなことは言えませんが、以前は本人の年収は最低でも500~800万円以上と言われたりもしましたが、今は年収800万円の人が審査に落ちるケースも少なくないようです。

事務員
5,000万円の物件だとして、その3割だと・・1,500万円ですか!?

浜崎編集者
無理のないアパート経営を行うためには、そのくらいの自己資金が必要なんです。それが難しいうちは、もっと少額から行える不動産関連の投資もありますので、それらから始めてみて、資金ができたらアパート経営にチャレンジするという選択肢もありますよ。

 

 地元の不動産業者から情報を得よう        

良い土地を見つけるためには、候補となる地域の地元不動産業者からいかに情報を手に入れるかが鍵となります。地元に根をはる業者は地主や家主とのつながりが強く、表に出ないような不動産の情報を持っていることが多いからです。客付けにおいても地元の動向を把握しているため、アパートを購入した後の力強い味方になってくれることでしょう。

また地元業者でないと分からない以下のような重要な情報もあります。

・再開発地区、計画道路、企業や公共施設の誘致予定

・土地の以前の用途(湖沼・化学薬品を扱う工場・地中埋設物の可能性)

・ネット普及エリア、ゴミ分別の地域差・教育推進度合いの地域差など

浜崎編集者
アパート経営を成功させたいなら、地元の不動産業者さんと仲良くしておくに越したことはありません!

 アパート経営を成功させるために

 土地なしでもアパート経営は可能で、むしろ土地なしの方が選択の幅が広がるというメリットがあります。自由度が高く、選択肢も多い反面、お金と時間と手間は土地をすでに所有している場合よりもかかってしまい、担保に入れられる土地がない分、必要となる自己資金も多くなるというデメリットもあります。今回お伝えしたかったのは、土地を持っていなくても、アパート経営を諦める必要はないということです。もし、将来的にアパート経営にチャレンジしてみたいとお考えの方は、その時が来た時に困らないよう今から勉強を始められることをお勧めします。アパート経営セミナーなどを上手く活用すればより深い知識を分かり易く学べます。また土地探しから親身に手伝ってくれる不動産販売会社や物件を管理運営してくれる不動産管理会社との出会いも作れますのでセミナーの受講はとてもお勧めです。少しでも好条件で少しでも早く始められるように頑張りましょう。

浜崎編集者
アパート経営は情報の精度と鮮度が何よりも大切です。時には幾つかの不動産会社から話を聞くなどして情報が入りやすいようにしておきましょう!

 

初めての不動産投資は不安ですよね?

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