不動産投資徹底比較!単身者向け物件VSファミリー向け物件

少子高齢化の昨今、物件選びは不動産投資にとって非常に重要です。同じマンション投資といっても、ワンルームの単身者向け物件を選ぶか、2DK以上のファミリー向け物件を選ぶかで、その特徴は異なります。

皆様はどちらが自分に適しているか、考えたことはありますか。今回は単身者向け物件・ファミリー向け物件のメリット・デメリットを比較し、不動産投資の核となる物件選びについて紹介していきましょう。

単身者向け物件とファミリー向け物件の違い

まずは簡単に両者の定義を説明します。単身者向け物件とは、ワンルーム~1DK、広さ30㎡ほどの物件を指します。物件の主な入居者は、一人暮らしの学生や未婚の社会人です。

 一方、ファミリー向け物件とは、家族3人以上で暮らせる仕様の賃貸住宅のことをいいます。リビング、寝室、子供部屋などが必要となるため、少なくとも2DK~、40㎡以上の広さは必要です。細かい説明は後述しますが、投資面で両者を比較すると以下の特徴があります。

 ー 単身者 ファミリー
一戸あたりの物件価格 安い 高い
修繕費等のコスト 安い 高い
入居期間 短い(4年以下が大半)

需要が多いため空室期間が短い傾向

長い(4年以上が大半[斉藤1]

需要が少なく空室期間が長い傾向

利回り(結論) 利回りは高いが入れ替えが多く安定性に欠ける 利回りは低いが入居期間が長く安定的な収入を見込める

浜崎編集者
不動産投資をするにあたっては、これらのターゲットが好む立地に位置し、ターゲットが好む設備を持つ物件を選ぶことが重要です。

 

 単身者に好まれる物件とは?

まずは、単身者が好む立地を考えてみましょう。

一般的に、単身者は通勤・通学の利便性を重要視する傾向にあり、都心部や駅チカの立地を好みます。都心部でなくとも、物件の近くに大学や企業、工場などがあれば、単身者が居住していただける可能性が高くなります。

周辺環境については、ファミリーほどは重要視しない傾向にありますが、騒音が発生するエリアや治安の悪いエリアは避けられます。物件選びの際は注意しましょう。

次に、単身者に好まれる物件の特徴を見ていきましょう。

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 参照:SUUMO

昔から人気の設備としては、バス・トイレ別、エアコン・クローゼット完備などが挙げられますが、昨今ではそれに加え宅配ボックスやインターネット環境が完備している物件が人気です。また、女性は防犯面からオートロックや2階以上の部屋を好む傾向にあります。

  単身者向け物件のメリットとは?

ファミリー向け物件と比較した際のメリットは以下のとおりです。

・ 家賃単価(円/㎡)が高い傾向にある。
・ 間取りや設備が小規模であるため、物件価格が安い傾向にある。また、修繕費や入居者が変わる際の原状回復費も抑えることができる。
・単身者の居住需要が多いため、空室期間が短い傾向にある。
・家賃が安いため、不動産仲介業者へ支払う広告料を抑えることができる。

浜崎編集者
結果として、投資額や費用が抑えられることから分散投資がしやすい傾向にあります。地震など、個別の物件が保有するリスクは分散投資により軽減できるので、これは大きなメリットと言えるでしょう。

 

また、昨今のトレンドとして、未婚率の増加や核家族化の影響を受け、単身者が増加しています。総務省の平成30年版情報通信白書によると、2040年には単独世帯の割合は約40%に達すると予測されています。今後も魅力的な市場と言えるでしょう。

 単身者向け物件のデメリットとは?

ファミリー向け物件と比較した際のデメリットは以下のとおりです。

・単身者は卒業や転職、結婚など引っ越しを伴うライフイベントの変化が多く、入居期間が短い傾向にある。
・入居者が替わる度、原状回復費や不動産仲介業者へ支払う広告料が発生する(メリットで挙げたようにワンルーム物件はファミリー向け物件より金額は安価ですが、度々発生することは投資家にとってストレスになることもあるでしょう)。
・ 通勤・通学の利便性が低い物件は、空室期間が長期化する可能性がある。

不動産投資をこれから始める方は、これらのデメリットがあることをきちんと理解しておかなければなりません。

 ファミリーに好まれる物件とは?

続いてはファミリー向け物件を見ていきましょう。

まずは好まれる立地です。ファミリー向け物件のターゲットとなる子育て世帯夫婦は、子育てに関する関心が非常に高いのが特徴で、周囲の住環境を重要視する傾向にあります。物件選びの際には、治安の良さはもちろんのこと、スーパーや病院、公園などの施設が充実しているかを確認しましょう。また、人気の学校の校区であればなお良いでしょう。物件選びの際は校区を必ず確認するようにしてください。

次に、ファミリーに好まれる物件の特徴を見ていきましょう。

家族で生活するため、各部屋や設備が単身者向け物件より充実していなければなりません。具体的には、キッチンでは料理に必要なスペースがより広く必要となり、コンロは3口以上グリル付きのもの、シンクは食洗器付きが好まれます。浴槽も家族で入る前提のため、大き目のサイズ(140cm×160cmや、160cm×200cm以上)が好まれるでしょう。

その他好まれる物件の特徴としては、ベビーカーが置ける広い玄関や子供を寝かしつけることのできる和室、郊外の場合は駐車場などがあげられます。物件選びの際は、自らも子育て世帯の目線に立つことを心掛けましょう。

 ファミリー向け物件のメリットとは?

単身者向け物件と比較した際のメリットは以下のとおりです。

・一度入居すれば比較的長期間住み続ける傾向にある(引っ越しの転機となるライフイベントが少ない上、子供を転校させる心理的なハードルにより引っ越ししづらい)。
・住環境を重視することから、駅から遠い物件、郊外の物件でも一定の需要が期待できる。
・場所によってはファミリー向け物件の賃貸供給が少なく、底堅い人気を得る可能性がある。

特に、入居期間の長さは経費が抑えられ利回りが上がることから、投資家にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

 ファミリー向け物件のデメリットとは?

単身者向け物件と比較した際のデメリットは以下のとおりです。

・家賃単価(円/㎡)が安い傾向にある。
・求められる面積・設備が単身者向けよりグレードが高くなるため、物件価格が高い傾向にある。
・原状回復工事費や修繕費が割高になる傾向にあり、内容によっては利回りを悪化させる可能性がある。
・一度空室になると空室期間は長くなる傾向にある。

浜崎編集者
特に、物件価格が高く分散投資がしにくくなる点は要注意です。投資家は自らのお財布とリスク許容度に応じて、物件選びを行いましょう。

単身者向け物件かファミリー向け物件かはエリアで決まる!?

今回ご紹介したように、単身者向け物件とファミリー向け物件はターゲットの好むエリアが異なる傾向にあります。

もし貴方がすでに不動産投資をするエリアが決まっているのであれば、自ずと物件を単身者向けにすべきか、ファミリー向けすべきかの答えが出る場合が多いでしょう。また、エリアが決まっていない場合には、投資対象候補の物件の周辺環境や設備をきちんと確認しましょう。その物件がターゲットに好まれそうかをしっかり調査したうえで、投資判断をすることを強く勧めます。

あなたに合っているのは単身者向け物件?それともファミリー向け物件?

いかがでしたでしょうか。まとめとして、ここで改めて両者の良し悪しをおさらいします。

 - 単身者 ファミリー
一戸あたりの物件価格 安い 高い
修繕費等のコスト 安い 高い
入居期間 短い(4年以下が大半)

需要が多いため空室期間が短い傾向

長い(4年以上が大半)

需要が少なく空室期間が長い傾向

利回り(結論) 利回りは高いが入れ替えが多く安定性に欠ける 利回りは低いが入居期間が長く安定的な収入を見込める

 貴方は、どちらが向いていそうと感じましたか。今回はそれぞれの物件の特徴を大枠でご説明しましたが、実際に投資するまでにはより深く広い情報を集めたうえで判断が必要です。

まずは不動産投資セミナーに足を運んでみるなどして、情報を集めてみてはいかがでしょうか。単身者向け物件とファミリー向け物件、自分に合った投資のスタイルで、良い物件を見つけましょう。

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